
まいどはや、いろふぁです。
突然ですが、今回はおすすめの本をご紹介します。
以前は「物語を読むのは嫌いじゃないけど、時間を贅沢に使っている気がする」と思っていました。
でも最近、図書館を頻繁に利用するようになり考え方が変わってきてます。

図書館、控えめに言って最高!
至極当たり前な話ではありますが、本は物語だけではありません。自己啓発や趣味の情報収集など、さまざまな用途で活用できます。そして何より、無料で本を借りられるのが素晴らしいですよね。
さらに、図書館の魅力は、探している本だけでなく、偶然出会った本が人生に大きな影響を与えることもある点です。まさに一期一会の出会いがそこにはあります。
今回は、そんな図書館で偶然出会い、私に大きな衝撃を与えた一冊を紹介します。
★おすすめの一冊★『家事から仕事まで使える がんばらない効率化』
著者名: 諏訪 寿一 出版社: PHPエディターズ・グループ 発売日: 2023年6月

この本の冒頭部分を読んで、私は心を鷲掴みにされました!
まず、最初にクイズが出題されます。(文章はうろ覚えなので、だいたいでお伝えしますね。)
【以下のA案とB案、効率が良いのはどちらでしょう?】
10枚の様々な形の食器を洗おうとしています。
- A案: 10枚すべてを洗剤で洗い終えてから、まとめてすすぐ方法
- B案: 1枚洗剤で洗ってはすすぐ、という作業を10回繰り返す方法
当時の私は、迷わずA案だと思いました。
しかし、この流れでお察しかもしれませんが、正解はB案なんです!

ええ〜、嘘だあ〜
って思いますよね。私もそうでした。
でも、この本はそんな読者のために、QRコードのリンクから検証動画を準備しています。
もちろん、動画の結果はB案に軍配が上がっていました。

本当に〜〜〜???
と思ったあなた、安心してください!私もそうでしたから。
では、なぜB案の方が効率的だったのかを分析してみましょう。
A案には、見えていなかった「工数(工程の数)」が隠されています。
【B案】
- お皿を1枚取って洗剤で洗う
- そのお皿をすすぐ
- 水切りラックに置く
- これを残り9回繰り返す
対してA案を見てみましょう。
【A案】
- お皿を1枚取って洗剤で洗う
- 洗ったお皿を置く
- これを残り9回繰り返す
- お皿を水ですすぐ
- 水切りラックに置く
- これを残り9回繰り返す
A案には、B案にはなかった「洗ったお皿を置く」という動作が追加されています。この工程が増えた分、作業が遅くなったというわけです。
がんばらない効率化の鉄則「ためない」「まとめない」

この世界の真理に気づいてしまったね…
と言いたいところですが、まだ納得できない人もいるでしょう。
「お皿1枚ごとに水を出して洗う方が非効率じゃない?」といった疑問もありますよね。
ちなみに、検証動画ではお皿1枚ごとに水を出し、すすぎ、止めるという作業でもB案が勝利していました。
お皿洗いに関しては、私自身は食洗機に頼りがちなのであまり機会がないのですが、この検証で言いたいのは、「ためない」「まとめない」が効率化の鉄則だということです。
私たちは、「まとめてやる」ことが効率化につながると思い込んでいることが多いのです。
先の食器洗いの実験について、私なりの解釈を加えてみると、実はもっと大きなタイムロスが隠れていました。
【A案】
- お皿を1枚取って洗剤を洗う
- 洗ったお皿を置く
- お皿の置き場に迷う
この「お皿の置き場に迷う」という時間が、実はかなりのタイムロスを生んでいるのです。
同じサイズのお皿ばかりならいいですが、実際は茶碗、汁椀、大皿、小鉢など様々ですよね。
これらを洗って重ねて置くとき、大きいものを下に、小さいものを上に重ねようとします。その際、先に置いたお皿をどかしたり、持ち上げたりして重ね直しませんか?

これが、まとめるという行為のデメリットです!
まとめることの裏側で、新たなタイムロスを生む工程を自ら作り出していたのです。
この考え方は、仕事の分業にも当てはまります。
例えば、A、B、Cという3つの工程があり、それを2人で分業するとします。
- 太郎さん:AとBを担当
- 花子さん:Cを担当
この場合、太郎さんがAとBを終えないと、花子さんは作業できません。もし太郎さんの作業が長引けば、花子さんは手が空いてしまい、これがタイムロスになります。
では、どうすればよかったのか?
太郎さんも花子さんも、二人ともA〜Cの全工程を担当すればいいのです。
同じ作業をしていれば、誰かが終わるのを待つ必要がありません。二人の作業スキルに差があったとしても、待機時間はなくなるので作業は滞りなく進みます。
「分業した方が効率的」と思い込んでいましたが、こうして分析してみると納得できませんか?もちろん、複雑で長い工程ではある程度の分業は必要ですが、中途半端な分業はタイムロスにつながるというわけです。
この考え方は、私にとってものすごい目からウロコで、感激しながら一気に読み終えました。
料理で実践してみた「がんばらない効率化」
この「ためない」「まとめない」の法則に基づいて、私は料理のやり方を変えてみました。
今までは、すべての材料を切り終えてから、まとめて鍋やフライパンに移していました。
しかし、この法則を応用して、「ある程度切ったらすぐに移し替える」ようにしたのです。
すると、心なしか調理がスムーズになりました。
もともと不器用な私は、野菜などを切る際に、まな板から転がして落とすことがよくありました。しかし、この転がりが劇的に減少したのです。
なぜか?
野菜をまな板いっぱいに切ると、スペースがなくなりますよね。その結果、ギリギリで切ることになり、転がり落ちる確率が上がっていたんです。ある程度切ったらすぐに移し替えることで、まな板に十分なスペースが生まれ、慎重になる必要がなくなり、結果的に作業スピードも上がりました。

そして何より、床に落とさなくなって気分がいい!
落とすたびに水洗いをするタイムロスもなくなりましたし、心の中で舌打ちしていた自分ともサヨウナラできました。この応用で、私の調理は劇的にスムーズになったんです。
もちろん個人差はあると思いますが、ストレスが減ったというだけでも、私にとっては大きな収穫でした。
「ためない」「まとめない」という言葉はシンプルですが、私たちは無意識のうちに「まとめてやる方が効率的」だと決めつけていることが意外と多いものです。

まずは、その思い込みに気づくことから始めてみませんか?
この「がんばらない効率化」を読んで、普段のやり方を見直してみてください。
そうすれば、想像もしなかった成果が得られるかもしれませんよ♪